ストーリー
はじめまして!!
小林嘉男です。
私は、東証一部上場の半導体製造装置メーカー、株式会社ディスコという会社で経理部長をしています。
私の職場はこのようなところ!
「経理部」
と聞いて、あなたは、どのようなイメージを思い浮かべますか?
お堅い、黙々と机に向かっている
というイメージを持たれることが多いのですが、
私の経理部はまったく違うのです。
私の経理部では、部員は全員、職場に入ってくる瞬間から笑顔で挨拶をしてくれます。
また、部ではお互いに、さんづけやニックネームで呼び合っています。
もちろん、部長である私も例外ではなく、「小林さん」「嘉男さん」と呼ばれています。
まるで楽しいサークルのような雰囲気です。
(経理部のみんなとの1枚)
手前味噌ではありますが、
部員たちの仕事ぶりは本当に素晴らしく!
部員同士が協力しながらスピーディーに!!
そして1人1人が自発的に仕事に取り組んでいます!!!
最悪だった数年前の職場
けれども、ほんの数年前まで、経理部は息がつまるような職場でした。
経営陣からの評価は厳しく、社内で負い目を感じながら働いていました。
昔からいる部員と、中途入社の部員との間には壁のようなものがあり、ギスギスとした雰囲気が漂っていましたし、
隣の部員が何をしているのか全く分からないという状況も当たり前でした。
そして、その根源は、私にありました。
部下から陰口を言われていることすら気づかないほど、部のことが、そして1人ひとりの部員のことが、見えていませんでした。
突きつけられたリーダー失格のフィードバック
ある日、部下から「無記名でフィードバックさせてほしい」との提案がありました。
私は、二つ返事で承諾しました。
高評価を予期して手に取ったフィードバックシートに並んだ言葉は、私の想像もしていない言葉ばかりでした。
「血が通っていない冷徹人間」
「あなたが怖いからみんな萎縮して意見が言えない」
「鬼上司」
私は、この時、初めて気づいたのです。
私が頑張れば頑張るほど、私の職場が崩壊していることに。
頑張りが逆効果を生み出していた、かつての私
私は、他のどの部署よりも良い職場にしたい!1人ひとりを成長させたい!という熱い思いでいました。
睡眠4時間、寝ずに必死になって働きました。
時間があればマネジメントの書籍を読みあさりました。
休みにも、マネジメントに関するセミナーや講座に積極的に参加しました。
しかし、私が必死に頑張れば頑張るほど、職場の人間は不幸になっていたのです。
私は、頑張り方を間違えていたのです。
私のやり方を押し付け、私と同じやり方で結果を出させようとしました。
そして、それができない部員を批判することで、部下のモチベーションを上げようとしていました。
できない部分、ダメな部分を見つけ、そこを鍛えることで、部の生産性を上げようとしていたのです。
私自身は、そのやり方で結果を残してきたので、私のやり方が1番であり、だから私のやり方に必死についてくる部員は素晴らしい部員だと思い込んでいたのです。
部長としてのあり方を変えた考え方との出合い
部下からのフィードバックを受け取り、マネジメントの陰にぶつかり、もがいていた私を救ってくれたのは、
「リーダーは『幸せの専門家』である」という考え方と、
「誰もが「人生の主人公」として生きることができる(アドラー心理学)」という考え方でした。
私が作りたいのは、1人ひとりが自分らしく輝く「幸せな職場」なのだと考えるようになりました。
(私の職場の朝礼の様子です)
自分が好きなこと、得意なことで貢献できて、それでみんなに喜んでもらえる。
それが、自身の喜びやモチベーションになる。
職場が大好きで、職場にいると自然と笑顔になる。
好きで得意なことを突き詰めるから、1人ひとりがその道のプロフェッショナルになる。
・・・そんな仕事ができるプロ集団になりたい!!
と思うようになりました。
そうして、「ロジックがおかしいよね」「何回同じことを言わせるんだ」「勉強が足りないんじゃない」が口癖だった私が、
「ワクワク イキイキ」「笑顔いっぱい」が口癖になり、
一緒に暮らしているフレンチブルドッグの写真やぬいぐるみ、遊び心満載の文房具など、自分が好きなもの、楽しいもので職場のデスクを飾るようになりました。
(私のパソコンには、大好きな野球チームのシールが貼ってあります)
私自身が「職場でワクワク、イキイキ、笑顔で仕事を楽しむ」ことを体現することで、
部下たちの反応も変わってきました。
私を避けていた部下たちが、私と向き合ってくれるようになりました。
「成長したいんです」「変わりたいんです」と語ってくれ、
気をつける項目を自ら洗い出し、その結果報告を笑顔でしてくれるようになりました。
(部下からもらった手紙です)
私の夢
職場は、人生の大半を過ごす場所です。
その場所に「行きたくない」と感じている部下がいたら?
その場所を「楽しめない」と感じている部下がいたら?
その場所で「時間をやり過ごそう」と感じている部下がいたら?
その人にとって、これほどつらいことはありません。
ですから、職場のリーダーは、職場を幸せな場所にする責任があると思うのです。
そこに集うすべての人にとって、幸せにする責任です。
もちろん、リーダー自身も含まれています。
社員すべてを幸せにする!!!
そんな想いを共有してくださるリーダーたちがつながり、励まし合い、一緒に進んでいきたいと考えています。
部下から「明日も行きたくなる」職場をつくるリーダーを1人でも多く増やしたい!!!
そして、日本全国の職場をもっと幸せな職場にしたい!!!
それが、私の夢です。